2012年 7月の記事一覧

12年07月16日 09時27分22秒
Posted by: fujiwarasihousy
前回は通勤の逸脱中断についてみていきました。

今回もその続きです。

さて前回妻帯者と独身者が帰路の途中食事をした後、事故にあい負傷した場合労災事故となるのか否か?の答えですが、実はこの場合独身者は通勤上の労災事故と認められる可能性があるのですが、妻帯者は労災事故とは認められません。

この違いは

①独身者は食事を外食で済ませることはよくあることで、日常生活上必要な行為の最小限度を超えていない限り、合理的経路及び方法に戻れば通勤災害に該当することに対し

②妻帯者は通常自宅での食事をとることが普通であり、外食ををしなければならない合理的理由はない

のでこのような違いになってきます。

次回もこの続きです。

ここまで読んでいただきありがとうございます。



藤原司法書士事務所

http://fujiwarahoumu.lolipop.jp/rikonn.html

☎099-837-0440



※藤原司法書士事務所は土日祝でも対応しております。

借金問題や払いすぎた利息に関するお悩み、相続に関する問題、離婚でお悩み等法律問題でお悩みなら藤原司法書士事務所へご連絡ください。解決方法は必ずあります。まずはお電話する勇気を!
12年07月15日 08時51分29秒
Posted by: fujiwarasihousy
前回は通勤の逸脱中断について見ていきました。

今回もその続きです。

通勤途上の逸脱中断後も通勤と認められる行為として厚労省令で認められる「日常生活上必要な行為」の中の「日用品の購入その他これに準じる行為」とはどのようなものまで認められるのでしょうか?

例えば夕食の材料の購入のためにスーパーに立ち寄る等、衣服をクリーニングに出すなどは当然該当するでしょう。

では帰路で食事をとる行為はどうなるでしょう?

例えば私がある会社に勤務しているとします。私は実際でも独身(涙)ですが、帰り道同じ方向でマイカー通勤のA君に車で送ってもらえることになりました。その途中で食事をすることになり、食事を終え再び帰路につく途中で事故に合い私とA君双方怪我をしました。ちなみにA君は妻帯者です。

このような場合、お互い労災と認められるでしょうか?それとも双方認められないのでしょうか?

次回みていきます。

ここまで読んでいただきありがとうございます。



藤原司法書士事務所

http://fujiwarahoumu.lolipop.jp/saimuseiri.html

☎099-837-0440



※藤原司法書士事務所は土日祝でも対応しております。

借金問題や払いすぎた利息に関するお悩み、相続に関する問題、離婚でお悩み等法律問題でお悩みなら藤原司法書士事務所へご連絡ください。解決方法は必ずあります。まずはお電話する勇気を!
12年07月14日 09時50分33秒
Posted by: fujiwarasihousy
前回は通勤途上の逸脱中断についてみていきました。

今回もその続きです。

バー・キャバレーで飲酒した場合や映画鑑賞をするとその後の経路は合理的経路及び方法であっても通勤で無くなることは前回みていきました。これに対し経路の近くに公衆トイレがありそれを利用したとき、帰途途中の公園で軽く休息をした場合、途上でタバコや雑誌の立ち読み(短時間のもの)、経路上の店で極めて短時間お茶やビールを飲む場合などは日常生活上ささやかな行為として逸脱中断に該当しないとされています。つまり、通勤途上で電車が来るまでの間、コーヒーやビールを飲んでも通勤から逸脱したもしくは中断したとはされずその後の合理的経路及び方法で被災しても通勤途中とみなされます。ただし本格的に飲み屋で飲酒を始めた場合は、逸脱中断に該当するとされています。その他にも例えば通勤途中の易者に手相等を見てもらった場合も逸脱中断には該当しないとされていますが、経路を外れ又は門徒を構えた(占いの館等)ところに長時間にわたり人相手相等を見てもらう場合は逸脱中断に該当するとされています。

次回もこの続きです。

ここまで読んでいただきありがとうございます。



藤原司法書士事務所

http://fujiwarahoumu.lolipop.jp/kaisyaseturitu9.html

☎099-837-0440



※藤原司法書士事務所は土日祝でも対応しております。

借金問題や払いすぎた利息に関するお悩み、相続に関する問題、離婚でお悩み等法律問題でお悩みなら藤原司法書士事務所へご連絡ください。解決方法は必ずあります。まずはお電話する勇気を!
12年07月13日 08時32分47秒
Posted by: fujiwarasihousy
前回は通勤の合理的経路及び方法についてみていきました。

今回もその続きです。

今回は通勤の逸脱と中段について詳しく見ていきます。

「逸脱」とは通勤の途中において就業または通勤とは関係のない目的で合理的な経路をそれることをいい、「中断」とは通勤の経路上、通勤とは関係のない行為を行うことをいいます。

これらを具体的に見ていくと

通勤の途中でマージャン荘に入る、映画を見るために映画館に入る、バー・キャバレーで飲酒する、デートのため長時間ベンチで話し込む(なんか古いですが・・・)とうは逸脱中断に該当しこれらの行為後は通勤とは認めらないことになります。

次回もこの続きです。

ここまで読んでいただきありがとうございます。



藤原司法書士事務所

http://fujiwarahoumu.lolipop.jp/roudou.html

☎099-837-0440
12年07月12日 08時48分04秒
Posted by: fujiwarasihousy
前回は通勤の合理的経路及び方法についてみていきました。

今回もその続きです。

通勤を逸脱または中断するとその後は通勤と認めれませんが、逸脱または中断が日常生活上必要な行為であって厚生労働省令で定めるものをやむを得ない事由により行うための必要最小限であるものである場合は、その逸脱または中断の間を除き通勤と認めらることは前回みていきました。

ではその厚生労働省令とはどのようなものでしょうか?

①日用品の購入またはこれに準じる行為

②職業訓練又は学校教育法に規定されている学校において行われる教育その他これらに準じる教育訓練であって職業能力の開発に資するもとを受ける行為

③選挙権子行使またはこれに準じる行為

④病院または診療所において診察または治療を受けることその他これに準じる行為

⑤要介護状態にある配偶者、子、父母、配偶者の父母並びに同居し、かつ扶養している孫、祖父母、兄弟姉妹の介護(継続的にまたは反復しているものに限る)

とされています。

次回はこれらをさらに詳しく見ていきます。

ここまで読んでいただきありがとうございます。



藤原司法書士事務所

http://fujiwarahoumu.lolipop.jp/souzoku2.html

☎099-837-0440
12年07月11日 08時46分04秒
Posted by: fujiwarasihousy
前回は通勤の合理的経路及び方法についてみていきました。

今回もその続きです。

労働者が通勤の移動の際、移動の経路を逸脱し、又は移動を中断した場合その逸脱及び中断後の移動は通勤とは認められません。

但し、その逸脱または中断が日常生活上必要な行為であって厚生労働省令で定めるものをやむを得ない事由により行うための必要最小限であるものである場合は、その逸脱または中断の間を除き通勤と認められます。

つまり、通勤は合理的経路及び方法でなければ通勤と認めらませんが、合理的経路及び方法でなくても日常生活上必要で一定の場合は逸脱または中断している場合は認められないけれど合理的経路及び方法に戻ればその時点から通勤と認められるとの意味です。

次回からこれらを詳しく見ていきます。

ここまで読んでいただきありがとうございます。



藤原司法書士事務所

http://fujiwarahoumu.lolipop.jp/rikonn.html

☎099-837-0440
12年07月10日 09時09分48秒
Posted by: fujiwarasihousy
前回は通勤の合理的経路及び方法についてみていきました。

今回もその続きです。

就業場所がビルの中にあり、会社は退勤したけれどそのビル内で被災した場合その災害は業務上となるのかそれとも通勤途上となるのか?

この問題に対し「本件ビルの共用部分(玄関、廊下、階段等)は、不特定多数の者の通行を予定しているものではなく又その維持管理費用が均等負担であること及びその使用にあたっての了解事項等から判断すると、当該共用ビルの所有者と入居事業場の各事業主等が、共用部分を共同管理していると判断することが妥当である」としてビル内はまだ尚事業場であり、この場合通勤災害ではなく業務災害の一種であるとの通達が出ました。

通勤災害と業務災害の違いは

①解雇制限の有無→通勤災害にはありません

②一部負担金の有無→通勤災害にはあります

があるので判断が重要になっています。

次回もこの続きです。

ここまで読んでいただきありがとうございます。



藤原司法書士事務所

http://fujiwarahoumu.lolipop.jp/saimuseiri.html

☎099-837-0440
12年07月09日 08時33分02秒
Posted by: fujiwarasihousy
前回は通勤の合理的経路及び方法についてみていきました。

今回もその続きです。

前回は住居について主に見ていきましたが、今回は就業場所を見ていきたいと思います。

就業場所とは一般的には会社内ですが、どこまでが会社内となるのでしょうか?

通達から見ていきますと

被災労働者が退勤時にタイムレコーダーを押して更衣室で着替えたのち、階段を下りていく最中足が引っ掛かり階段から落ちてしまい怪我をした場合、この場合はまだ使用者の支配下にあるので通勤災害ではなく業務災害の一種と認定されます。(=会社から出ていないので)

では、会社からは出ているが会社の入っているビルでの事故はどのように扱われるのでしょうか?

被災労働者が帰宅するために会社を出て、一階の玄関ドア(全面透明ガラス)が開いているものと錯覚して通ろうとしたため頭を打ち、ガラスが壊れてそれにより怪我をした場合、通勤災害となるのでしょうか?

次回みていきます。

ここまで読んでいただきありがとうございます。



藤原司法書士事務所

http://fujiwarahoumu.lolipop.jp/kaisyaseturitu9.html

☎099-837-0440
12年07月08日 08時43分47秒
Posted by: fujiwarasihousy
前回は通勤の合理的な経路及び方法を見ていきました。

今回もその続きです。

「住居」の概念を前回は見ていきました。

今回は住居の範囲を見ていきます。

例えばアパートの2階に住んでいたとして出勤しようとドアを開け階段を下りている途中に靴が引っ掛かり転倒してけがをした場合、これを通勤災害と認められるでしょうか?

これに関しては、住居とアパートの廊下及び階段は別個のものであり家を出た時点で通勤の合理的経路及び方法で通勤を開始したとみなされ、通勤災害となります。

これに対し自宅敷地内に入り、玄関先の石段を上る途中石段が凍っていたため、足を滑らし転倒して負傷してもすでに自宅敷地内に入った時点で通勤は終了しているので、通勤災害とは認められないとの通達があります。

次回もこの続きです。

ここまで読んでいただきありがとうございます。



藤原司法書士事務所

http://fujiwarahoumu.lolipop.jp/roudou.html

☎099-837-0440



※藤原司法書士事務所は土日も法律相談に対応しております。

借金問題、離婚養育費、相続問題など様々な法律問題でお悩みなら藤原司法書士事務所へご相談ください。出張もいたします。

12年07月07日 08時46分21秒
Posted by: fujiwarasihousy
前回は通勤の合理的な経路及び方法を見ていきました。

今回もその続きです。

通勤と認められるにはまず住居と就業場所の往復ですが、その住居とは基本は生活の実体のある場所で本人の就業のための拠点を指します。例えば実家から通っていれば当然実家は住居となりますし、仮に早番遅番等のために別にアパート等を借りていて、その早番遅番にはそれを利用している場合はそのアパートと実家どちらも住居と認められます。また家族の誰かが入院を余儀なくされ付き添いで病院に宿泊しそこから就業場所へ向かう途中被災した場合でもその病院が一時的ではありますが、住居として認められます。これに対し友人の家に遊びに行き、そこに宿泊して出勤した際被災しても友人の家は住居とは認められません。

今回は短いですがここまでにします。

次回もこの続きです。

ここまで読んでいただきありがとうございます。



藤原司法書士事務所

http://fujiwarahoumu.lolipop.jp/souzoku2.html

☎099-837-0440
12年07月06日 08時39分33秒
Posted by: fujiwarasihousy
前回は通勤の合理的経路及び方法についてみていきました。

今回もその続きです。

夫婦共稼ぎの世帯でのマイカー通勤で考え方が面白い通達があるので紹介します。

自己の勤務先より450mより先にある妻の勤務先へ妻を送り、その後自己の勤務先に向かった途中で事故を起こした場合、この場合は妻の勤務先が同一方向であり、夫の勤務先とさほど離れていなければマイカーでの相乗りを行い、妻の勤務先を経由することは通常行われることであり通勤途中であると認められるとされているのに対し、妻の勤務先が1.5kmはなれた場所にある妻を業務終了後迎えに行くために向かう途中事故にあった場合迂回路が往復3kmにも及ぶ場合は著しく遠回りとなりその遠回りに関しては通勤と認めるわけにはいかないとの通達があります。この判断は難しいところですが、同乗に合理性があり距離的なものが離れていなければ合理的であると認められるものでしょうか?

次回もこの続きです。

ここまで読んでいただきありがとうございます。



藤原司法書士事務所

http://fujiwarahoumu.lolipop.jp/rikonn.html

☎099-837-0440
12年07月05日 08時54分23秒
Posted by: fujiwarasihousy
前回は通勤の合理的な経路及び方法についてみていきました。

今回もその続きです。

前回は沖縄労働局のHPから引用しましたが、今回はそれをもう少し見ていきます。

例えば夫婦が共稼ぎ又は何らかの理由で共稼ぎではなくても働いている夫婦の一方が託児所または親戚に幼い子供を預けるために本来の経路を逸脱しても、子を監護するべき立場にあるものがその経路を取らざるを得なければその経路は通勤上の経路に当たります。

また、ストライキ等で通常利用しているバス等の公共機関が運休しているため徒歩等の代替え手段で出勤をせざるを得なかった場合等も通勤と認められます。

これに対し例えば寝坊して遅刻しそうになり、通常人が通らないような場所(線路等)を通って被災した場合や一度も免許を取ったことのないものが自動車等を運転して事故にあった場合等は通勤上とは認められません。

次回もこの続きです。

ここまで読んでいただきありがとうございます。



藤原司法書士事務所

http://fujiwarahoumu.lolipop.jp/saimuseiri.html

☎099-837-0440
12年07月04日 09時09分36秒
Posted by: fujiwarasihousy
前回から少し脱線して通勤災害についてみています。

今回もその続きです。

合理的な経路及び方法とは、

住居と就業の場所との間を往復する場合に、一般に労働者が用いるものと認められる経路及び方法をいいます。
合理的な経路については、通勤のために通常利用する経路であれば、複数あったとしてもそれらの経路はいずれも合理的な経路となります。
また、当日の交通事情により迂回してとる経路、マイカー通勤者が貸切りの車庫を経由して通る経路など、通勤のためにやむを得ずとる経路も合理的な経路となります。
しかし、特段の合理的な理由もなく、著しく遠回りとなる経路をとる場合などは、合理的な経路とはなりません。
次に、合理的な方法については、鉄道、バス等の公共交通機関を利用する場合、自動車、自転車等を本来の用法に従って使用する場合、 徒歩の場合等、通常用いられる交通方法を平常用いているかどうかにかかわらず、一般に合理的な方法となります。

(沖縄労働局のHPから引用)

となっています。

次回もこの続きです。

ここまで読んでいただきありがとうございます。



藤原司法書士事務所

http://fujiwarahoumu.lolipop.jp/kaisyaseturitu9.html

☎099-837-0440
12年07月03日 10時37分37秒
Posted by: fujiwarasihousy
前回は併給支給についてみていきました。

今回から少し脱線して通勤災害を見ていきます。

通勤とは「労働者が就業に関し、次に掲げる移動を合理的な経路及び方法により行うことをいい、業務の性質を除くものとする」とされており、「①住居と就業場所との往復」『②厚生労働省令で定める就業場所から他の就業場所への移動」「③①に掲げる往復に先行し、又は後続する住居間の移動(厚生労働省令に該当するものに限る)」となっています。

①については通常の通勤をイメージできますが、②は副業または仕事を掛け持ちしている人を対象にしていて、例えば大学生がバイトをいくつか掛け持ちしていて、次のバイト先に向かう途中に災害にあった場合などを想定しています③は表現が分かりづらいですが、要は単身赴任される方が週末家族のいる先へ帰省またはそこから赴任先の住居へ帰るような場合に被災された時を想定しています。

次回もこの続きです。

ここまで読んでいただきありがとうございます。



藤原司法書士事務所

http://fujiwarahoumu.lolipop.jp/roudou.html

☎099-837-0440
12年07月02日 09時08分43秒
Posted by: fujiwarasihousy
前回はボーナス特別支給金についてみていきました。

今回は併給調整についてみていきます。

まず国民年金ですが遺族基礎年金の受給権者が被保険者等の死亡について労基法の遺族補償を受けられることができるときは死亡日から6年間は支給が停止されます。これは厚生年金にも同じ規定があります。つまり被災労働者が業務上または通勤上死亡した場合、6年間は労災保険のみで保障されることになります。

次にその期間を経過した場合、給付される遺族基礎年金または遺族厚生年金は満額で支給されることになりますが、労災保険における遺族(補償)年金は一定割合で減額されて支給されることになります。

このようにして2重の所得補償を防止しています。

次回は少し脱線をして通勤災害を見ていきたいと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございます。



藤原司法書士事務所

http://fujiwarahoumu.lolipop.jp/souzoku2.html

☎099-837-0440