前回は推定の及ばない嫡出子について説明しました。

今回はその続きです。

婚姻関係が存続したうえで妻が懐胎した場合であっても、夫の子ではない客観的事実がある場合、夫にとってその出産された子は嫡出子としての推定が及ばないことは前回取り上げたところです。では夫の子ではない客観的事実はどの程度のものでしょうか?

一つ目の事件は婚姻関係が事実上破たんしていて、その期間も実に2年半以上におよびその間当然性交渉もなく(別居状態にあり)その後別の男性Aの子を身籠り、出生した後10年経過したときにAに対して認知請求をしましたがAはその子は前の旦那の子としての推定が働いているとして自身の子ではないと主張しましたが裁判所は法文上推定が働く場合であっても事実上離婚の状態にあり、単に届け出が遅れている場合であれば実質的には推定は働かず前夫からの嫡出否認がなくても実の父にに対し認知請求が可能であると判事しています。(最判昭和44年5.29)

次回もこの続きです。

ここまで読んでいただきありがとうございます。



藤原司法書士事務所

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