前回は法定離婚原因について説明しました。

今回もその続きです。

④回復の見込みのない強度の精神病

これはそれまでの離婚原因と異なりどちらかに有責がある訳ではないけれども離婚を請求できる点が特徴だと言えます。この規定は戦後にGHQの関与の元により付け加えたとされています。

病める時も健やかなる時もからすれば少し後ろめたさもありますが、さと言って一方が強度の精神病にかかっていれば当事者とすれば精神的にも経済的にも現実問題厳しいこともまた真実です。そこで判例とすると「単に夫婦の一方が不治の精神病にかかった一事をもって直ちに離婚訴訟を理由ありとするものと解するものではなく、たとえかかる場合においても、諸般の事情を考慮し、病者の今後の療養、生活等について出来る限りの具体的方途を講じ、ある程度において、前途にその方途の見込みのついた上でなければ、直ちに婚姻関係を廃絶することは不相当と認めて、婚姻の請求は許さない注意であると解されるべき」として強度の精神病を理由とする離婚の請求に制限をかけました。ただその後の判決でこれら要件はやや緩和はされています。

次回もこの続きです。

ここまで読んでいただきありがとうございます。



藤原司法書士事務所

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