前回は「遺贈」と「死因贈与」の違いについて説明しました。

今回は遺言の「撤回」について説明します。

遺言者が遺言を書いたのちに心境の変化や身の回りが変わってしまうこともあることから、民法は遺言の方式に従えばいつでも撤回が可能と規定しています。(民1026)これは例え「この遺言は絶対に撤回しない」と遺言書に書いたとしても意味を持ちません。また撤回する遺言の方式は前回の遺言と同じ方式である必要もありません。例えば前回が公正証書遺言でなされていても、撤回する遺言が自筆証書遺言でも構わないことになります。さらに明確に撤回すると書いてなくても前回の遺言書の内容と矛盾する内容であればその抵触する範囲で撤回したとみなされ、また生前に遺言内容と抵触する行為を行っていたらやはり撤回したとみなされます。

実際に遺言内容を撤回はしていないけれど実質的には撤回していると認定されたケースもあり、遺言者が自分の老後の面倒を見てもらう代わりに養子に迎えたAがその後不仲になり養子縁組を解消し、老後の面倒を見たのは実子のYであったけれど財産をAに残す遺言を撤回まではしていなかったという事例で最高裁は事実上遺言書を撤回していたと判定しました。(最判昭和56.11.13)

このように裁判所は遺言者の意思を実質的に探究する傾向にあります。

次回は遺言者の意思でも一定の相続人の相続分を奪うことができない「遺留分」について説明します。

ここまで読んでいただきありがとうございます。



藤原司法書士事務所

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