前回から遺産分割の対象となる相続財産について説明しています。

今回はその続きです。

仮の権利である「占有権」の相続を認める意義はどこにあるのでしょうか?

実は民法では者に対する絶対的な権利の「所有権」に対し、本来なら売買や贈与等の行為がない限り失うはずのない「所有権」を喪失する規定を置いていて、所有の意思を持って平穏にかつ公然と他人の物を占有したものが一定の期間を経るとその物の所有権を取得することができます。これを「取得時効」と呼びます。この「取得時効」において占有権の相続を認める意義が出てきます。ちなみに不動産の取得時効の場合登記原因は○○年○月○日取得時効となります。これだけを聞くと元々の所有者に対して不公平感を感じますが、一定の期間は原則は20年間ですし(善意=自分のものと疑わないものなら10年)権利を主張できたのにそれをしなかった方と外観上の権利を取得しているものとの調整と経済活動上の安定性との妥協であるといえます。

次回は「債権」について説明します。



藤原司法書士事務所

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