当番弁護士>という言葉は聞いたことがある方も多いかと思います。しかし、当番司法書士という名前は初耳だという方がほとんどだと思います。
 その是非は別にして簡易裁判所に提起される裁判の多くは業者事件です。業者事件というのは、いわゆるサラ金などの金融業者が、債務取立のために起した裁判です。 
 債務者の方は、法律知識に乏しい方が多いので、業者の言いなりの判決になってしまう傾向があります。そうした債務者の方を援助して少しでも債務者のためになる解決をめざそうと開始された制度です。
 東京司法書士会では、無料法律相談を行っています。その相談の一貫として、認定司法書士(簡易裁判所の代理権を法務大臣の認定を受け認められた司法書士)が、交代制で当番司法書士として相談に当たっています。
 貸金業者に裁判を提起されてしまった方は、他にも借金をかかえて苦しんでいるという場合も多いと思われます。そうした債務も含めて、債務者の今後の生活立て直しのサポートも視野に入れた制度といえます。
 私も受任して裁判の代理及び債務整理をさせて頂いた事があります。少なくとも業者のいいなりの判決よりは債務者に有利な解決ができると思います。
 しかし、まだ制度が一般の方に知られていない為、利用者がそれ程多くないのが現状のようです。せっかくの制度ですので、司法書士会の無料法律相談も含めて積極的にご利用されてみてはいかがでしょうか。
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