2006年 8月の記事一覧

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06年08月14日 19時00分00秒
Posted by: aisiho
当番弁護士>という言葉は聞いたことがある方も多いかと思います。しかし、当番司法書士という名前は初耳だという方がほとんどだと思います。
 その是非は別にして簡易裁判所に提起される裁判の多くは業者事件です。業者事件というのは、いわゆるサラ金などの金融業者が、債務取立のために起した裁判です。 
 債務者の方は、法律知識に乏しい方が多いので、業者の言いなりの判決になってしまう傾向があります。そうした債務者の方を援助して少しでも債務者のためになる解決をめざそうと開始された制度です。
 東京司法書士会では、無料法律相談を行っています。その相談の一貫として、認定司法書士(簡易裁判所の代理権を法務大臣の認定を受け認められた司法書士)が、交代制で当番司法書士として相談に当たっています。
 貸金業者に裁判を提起されてしまった方は、他にも借金をかかえて苦しんでいるという場合も多いと思われます。そうした債務も含めて、債務者の今後の生活立て直しのサポートも視野に入れた制度といえます。
 私も受任して裁判の代理及び債務整理をさせて頂いた事があります。少なくとも業者のいいなりの判決よりは債務者に有利な解決ができると思います。
 しかし、まだ制度が一般の方に知られていない為、利用者がそれ程多くないのが現状のようです。せっかくの制度ですので、司法書士会の無料法律相談も含めて積極的にご利用されてみてはいかがでしょうか。
06年08月07日 18時34分44秒
Posted by: aisiho
 債務整理の法律相談をしていると、時々、他人の保証人・連帯保証人になってしまったという話を聞きます。  知人・友人や親族を信用して、義理で連帯保証人になってしまったいわば人のいい人が、他人の作った債務に苦しめられている実情を聞くと同情の念を禁じえません。
  昔から保証人にだけは絶対なるなといいます。情に流されて自分や家族を不幸にするのは絶対さけるべきです。  
 話を戻しますと、主債務者はさっさと自己破産し免責を受けて債務支払義務を免除されているのに保証人が債務を支払わなければならないのは全く割りに会いません。
 相談を受けた件には、主債務者が破産申立をする前に保証人・連帯保証人に連絡ひとつしていないケースがちらほらありました。
 自己破産するのも最終的には仕方ないにしても申立する前に連絡をして一言でもお詫びすべきではないでしょうか。弁護士等が代理人となって破産申立する際にそうした配慮のないケースがあるのには、個人的には残念です。
 依頼者の権利を擁護するのは当然です。しかし関係者の権利についても一定の配慮をするのが職業的倫理というものではないでしょうか。
 近年司法書士会等でも職業倫理研修を行っています。もっと専門家としての意識・自覚を持つ必要がありそうです。
 皆様も「保証人・連帯保証人」の依頼には、NOという勇気をもってください。
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