一般のお客様からの依頼が多い(根)抵当権抹消登記。
金融機関等から書類を受け取ったあとすみやかに司法書士に依頼を
する(または自分で申請する)人がほとんどですが、なかには忘れてその
まま数ヶ月~数年放置するケースもあります。
その後思い出して依頼をされるわけですが、放置しているうちに書類を
一部紛失されていることもあります。
以下いくつかのケースを記載します。

資格証明書の期限切れの場合
 金融機関等から書類を預かるとそのなかに「代表者事項証明書」など
  金融機関の
代表者の資格を証明する書類があります。これには3ヶ月
  以内という期限があります。
 (金融機関等からの文書にもいつまでに
  申請して下さいとの記載が通常あります。)
この期限が切れてしまった
  場合ですが、これは法務局で誰でも600円で取得できます。
わざわざ
  金融機関等に再発行を依頼しなくても大丈夫です。

※平成27年11月より原則資格証明書は添付不要、
  会社法人番号を登記申請書に記載することになりました。

②押印書類を紛失した場合
 (根)抵当権抹消登記は(根)抵当権者である金融機関等が申請人になります。
  そのため金融機関等から書類のなかに金融機関等の委任状がある
    はずです。あと抵当権が消滅したことを証する書面、「解除証書」や
    「弁済証書」などもあるかと思います。上記の書類には金融機関等が
    押印をしてますが、その書類を紛失した場合はどうするのか。これは
    金融機関等に事情を話して再発行をしてもらうことになります。なおいき
    なり司法書士が事情を話しても個人情報の関係上必ずお客様に確認を
    とります。そのためまずお客様から金融機関等に連絡してもらい、その
    後に司法書士が動くことになります。

③登記済証(登記識別情報)を紛失した場合
 金融機関等の書類のなかに登記済証(契約書等に四角に赤いハンコ
   が押印)や登記識別情報 (下に緑色のシール)という(根)抵当権の
  効力を証する書類があるはずです。この書類を紛失した場合はどうするのか。
 これらの書類は(根)抵当権を設定した際に法務局から発行されますが、
  権利書と同じで再発行は不可です。ではこの書類無しで抹消するには
  どうしたらいいのか。
 抹消登記のみの場合通常「事前通知」という方法を使います。
 上記の書類無しで法務局に抹消登記を申請すると、登記義務者(その
  登記によって不利益を受ける人)に「重要な書類である効力を証する
  書面が添付されていないが、本当に抹消していいのか?」という照会が
  されます。そこで登記義務者(抹消の場合は金融機関等)がその照会に
  対して、一定期間内に 「抹消して問題ありません」と回答します。その
  回答によって法務局が登記義務者の意思確認をして抹消登記をしてく
  れるという流れです。この方法で申請する場合金融機関等の印鑑証明書
 (委任状も会社実印押印)が必要になります。金融機関等に書類紛失の
  事情を説明して、事前通知を用いること及び印鑑証明書の発行・委任状
  の差し替えなどの協力を求めることになります。

(根)抵当権設定登記は完済しても自動的に消えるわけではなく、法務局
 に抹消登記の申請が必要です。放置せずにすみやかに手続きをすすめる
 ことをおすすめします。