今日も雨です。
最近、雨模様の日が多いような気がします。

今日は、午前に不動産の取引、午後からとある裁判の証人に来所していただき、陳述書を作成します。

ということで、今日は裁判で提出する陳述書の解説です。

陳述書とは、裁判において自分の言い分を証明しようとして「証人尋問」や「本人尋問」を行う際に予め証言する内容を書面にして提出するものです。提出することが義務付けられている訳ではありませんが、尋問当日に一から口頭で全て尋問すると時間もかかるし(主尋問代替機能)、相手方も反対尋問の準備ができないので、実務上予め提出します。そして尋問当日は、証人に陳述書の記載内容に間違いがないか確認し、重要な点についてだけ代理人が尋問することになります(主尋問)。この主尋問は通常は事前に代理人と証人との間で打ち合わせを行い、練習することが多いです。

では、陳述書だけを書証(文書の証拠)として提出すれば足りるのではないかと考える方もいるかもしれません。それほど重要な証言でなければ尋問せずに陳述書だけを提出する場合もありますが、通常は陳述書だけを提出しても証拠としては非常に弱いものになってしまいます。
前述したとおり、代理人と証人は事前に打ち合わせをして陳述書を作成します。あってはならないことですが、「嘘」を陳述書に記載することも考えられます。これに対し、法廷で尋問を行った場合には、嘘の証言をすれば偽証罪に問われますし、相手方の反対尋問や裁判官の補充尋問の機会もあるので、「嘘」の証言をする可能性が低くなり、裁判官も直接話を聞けるので、心証をとりやすくなります。こういう理由で陳述書だけ提出しても証拠としては非常に弱くなってしまうのです。
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