協定=紛争・競争などを避けるため、協議して取り決めをすること。また、その事柄。(大辞泉より)

表立った紛争を回避するためという観点からすれば、プラスのイメージをもたらす言葉。

しかし、当事者でありながら協定の存在を知らない人間がいたとすれば、不知に乗じた解決が図られることになります。

価格協定(カルテル)は「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(独占禁止法)」でも禁止されており、もちろん一般消費者などの利益を損ねる最たるものです。

では、依頼者の利益を損ねかねない協定に、法律専門家が関与していたらどうでしょうか。

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3月24日付朝日新聞で報じられたこの問題。

過払い金の返還を業者に有利に解決する交換条件として、債務が残る他の依頼者との交渉について便宜を図ってもらう。

裁判に訴えれば過払い金の回収率が上がるにもかかわらず、その手段を捨てれば依頼者にとってみれば明らかに不利益です。

専門家から「○%しか返還は期待できない」と言われてしまえば、実情を知らない依頼者は従うよりほかありません。

相手業者の経済状態がそのとおりであれば問題はありません。

しかし、返還の資力がある業者をそうでないかのように依頼者に説明することは説明義務を尽くしたことにはなりませんし、そのような協定を業者と結んでいることは倫理に反します。

自己の業務効率を上げる目的のために依頼者の利益を犠牲にすることは許されません。



依頼者のために尽くさなければならない(当たり前の)義務さえも守らないような専門家の登場。

以前は整理屋への「名義貸し」の問題が出たこともあります。

いつから倫理が崩壊したのでしょうか。

誠実に業務に取り組んでいる他の人間までもが、同じような目で見られてしまうことには耐えられません。

教職員の不祥事も然り、いわゆる聖職ももはや地に堕ちた感もあります。

信頼を回復するには、全ての関係者が襟を正して業務に臨まなければならないのでしょう。

法曹人口の拡大を目論んだ政策に対する批判があります。

新司法試験を通過した法曹の資質が低下した、と。

弁護士、司法書士の広告が解禁されたことに対する批判もあります。

そもそも競争の概念を持ちこむべきでない業種であるのに商業主義に陥った、と。

これらの批判とも関連しているような気がしてなりません。

士業者個々人の責任だけに帰着させることは、些か乱暴な議論という感覚を持っています。

この報道に対し、政府はどのように考えているのでしょうか。







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