池袋での忘年会へと向かう特急電車の中は貴重な読書タイム。

購入してから「積ん読」状態になっていた本を引っ張り出し、ここぞとばかりにページを手繰ります。

今回はこの2冊。

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左:「血の政治 ~青嵐会という物語~」、右:「被差別の食卓」。

どちらも少々物騒というか、非日常的な空気が漂うタイトルです。

本日は、「血の政治」のレビューから。



タイトルの「血」にも表れているように、その結成にあたって血判状を作成した自民党の派閥横断政策集団、青嵐会。

イメージとすれば故・浜田幸一氏のように暴力的なものが付きまとっているかと思います。

しかし、それはマスメディアによって意図的に創り上げられたものであり、ごく一面に過ぎないことがよくわかります。

反田中政治を掲げ、自民党による派閥政治の弊害を取り除こうとしたのが結成のきっかけ。

党内の「長老」たちの支配を改め、叩き上げの若手で諸問題にぶつかることを信条としていました。

その目的を達するために、彼らは「一命を賭す」と誓って血判を捺したのです。

存在した期間は短く、僅か6年のうちに「真夏の通り雨のように」消えていった集団。

結成から消滅に至るまでの軌跡が、そこには克明に描かれていました。

志を持って立ち上がるも、権力に取り込まれ、集団内での意見対立が表面化することで弱体化する運命には抗えませんでした。

これは組織の中における私たちにも、すべて当てはまることではないでしょうか。

自分たちが「失ってはいけない何か」を失うと形骸化してしまうことを垣間見ました。



結成の三年前に壮絶な割腹自殺を遂げた国粋主義の作家・三島由紀夫氏との対比は興味深く読みました。

青嵐会メンバーで同じく作家の石原愼太郎代議士の思想に影響したことも示唆しています。

それぞれの分野で理想を求めて彷徨うのは、今も昔も変わりません。

新自由クラブの結成、55年体制の崩壊と非自民連立政権の誕生、その後の新政党乱立。

これら一連の動きの呼び水となったといえるかもしれない青嵐会。

しかし、そこには現在のような政党交付金目当ての離合集散とは趣を異にしているとの印象を持ちました。

帯にもある、「なぜ、今の政治家は物足りないのか?」の文字。

気骨や魂を前面に出すことの少ない現代政治に対するアンチテーゼとしての問題提起と捉えました。

学歴やイメージばかりが先行し、決められない政治への警鐘かもしれません。



浜田幸一氏の離脱、中川一郎氏の変死によって幕を閉じた青嵐会。

青嵐(寒冷前線)の名にそぐわず、強烈なインパクトを残した割にあっけない幕引き。

その消長から学ぶところは大きいと思いました。







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