仲間と行き違いがあってから、約1ヶ月。

意地を張り合うということにもほとほと疲れ始め、胃腸にもチクチクとした痛みが走っていた。

心の中にわだかまりが残っていたことは自覚していたし、相手も同じだったろう。

自身が口火を切ったことだからこそ、自身からそうしたシナリオを描かなければいけないと考えていた。

月曜日の日中、私の理解者の一人に「立会人」になってくれるよう依頼した。

夜の会合の終了後、その仲介の下に一席を設けてもらった。



居酒屋の個室。

相手と差し向かいで席に着く。

こうして正面から彼を視界に入れるのも久しぶりのことだ。

景気付けに、一杯煽る。

胃の痛みも麻痺してくれればいい、と二度三度呑み下す。

食道を熱いものが駆け抜ける間に、素早く考えを組み立てる。

女性から見れば誉められた行動ではないかもしれないが、そうでもしないと勢いがつかないのは男の弱さか。

「今日はあなたと「手打ち」をしようと思って一席を設けてもらいました」、と趣旨を告げる。

その上で真相に近付くべく、私から発問した。



彼は淡々と、だが誠実に回答をしてくれた。

取り巻く諸事情や、彼に悪意のないことが分かったとき、私の中からはたぎる感情が消え失せていた。

ああ、自分はなぜここまで腹を立てていたのだろうか。

それよりも、自分にもここまで事態をこじらせないために何がしかの手立てを打つことができたのではないか。

そうした思いが頭を駆け巡りだしたころ、「立会人」が口を開いた。

「お前の力が必要なんだわ」。

今までの付き合いの中で聞いたことのない、強い口調だった。

この言葉は、沁みた。

頑なに閉ざしていた心の鍵は、音を立てて開いた気がした。

潔さこそが私の真骨頂でもある。

そこから「手打ち」まで、時間はかからなかった。



こうして私たちの1ヶ月は終わった。

自分としては筋を通したつもりでいた。

だが、こうした場を設けなければただの思い上がりで終わってしまう危険性もあった。

彼との将来的な関係が損なわれる危険性もあった。

そこを、双方の立場をよく知る「立会人」に上手く取り持っていただいた。

普段呑むことが楽しみなのに、この時ばかりは結論が出るまでアルコールを控えてくれたくらいだ。

本当に、感謝してもしきれない。

「話し上手は聞き上手」、という。

双方の主張を聞き、片方の立場に与することなく調整を図る手法は非常に勉強になった。

残された期間は2ヶ月弱。

彼と協力して目指すべきゴールへと走るだけだ。

道筋を付けてくれた「立会人」の顔を潰さぬように。



そして次回の約束もした。

目指すべきゴールに無事辿りつけた時、再びこの3人で盃を傾けようと。

その日が楽しみである。

やっぱり仲間はいいものだ。

帰宅して開口一番、妻の一言は「いいな、男の友情って」。







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