降雪の後に残された夥しい雪。

国道や主要地方道を除いては除雪車が入らず、車を運転しても車輪が滑り、ハンドルが取られます。

年配のご相談者は悪路の中をお越しくださいました。

JR平田駅でお待ち合わせをし、先導して事務所へご案内します。

(周囲は住宅や畑が混在するので場所のご説明にも一苦労するんです…)



お話をお伺いすると、ご自宅の権利証を紛失されたとのこと。

将来ご自身にもしものことがあった場合に備え、遺された方々に迷惑がかかることのないように心配されてのご来所でした。

結論から言えば、権利証がなくとも自己の権利が否定されることは決してありません。

その旨を丁寧にご説明し、ご自宅の登記簿を登記情報提供システムで確認していただきました。

「生前に処分等される場合であれば手続上権利証は必要です。

しかし、もしもの場合に相続登記をする場合、相続人の方からの申請となるので権利証は必ずしも必要ではありません」

と登記制度についてお話ししたところ、安心されたご様子でした。



ただ、やはり権利証がお手元にないというのは不安が残るようです。

どんな事情があっても権利証は再発行されないので、プリントアウトした登記情報をお渡ししお持ち帰りいただきました。

25年も前に発行された権利証。

現在に至るまでの中で紛失も汚損も充分にあり得る機関です。

お話をしていて感じたのは、「登記済」の朱印が今も相当の重みを持っているという事実。

私が開業した10年前はまだ権利証が発行されていました。

それがいわゆる「電子政府」構想に登記手続が組み込まれ、登記識別情報の発行にとって代わられました。

一枚の紙の上に目隠しシールが貼られたそれは、様々な意味で取り扱いが難しいものです。

登記完了書類をお渡しする際にどこの司法書士でも悩むのが、その「権威付け」でしょう。

やはり「登記済」の朱印は私たちの仕事を明瞭に示す証拠でもありました。

と同時に依頼者の方にとっても、同じく格段の重さを感じていらっしゃったということになります。

つまり、権利証の紛失は権利の紛失に繋がる、というイメージなのだと思います。

アナログ派の自分としても、比較すれば権利証の方がありがたみがあるかなぁ、とも。



せっかくいらしたのだから、と与太話をしているうちに法律相談ともお悩み相談ともつかない話題になりました。

将来を真剣にお考えになっていらっしゃる方だからこそ、遺言も検討していらっしゃるとのこと。

内容についてざっとお聞き取りした上でアドバイスを差し上げ、

「困ったらいつでもお声掛けくださいね」

そう笑顔で申し上げておきました。

私たち司法書士は、市民に最も身近な法律相談の受け手という自負を持っています。

雪を溶かし、暗闇を照らす太陽のような存在として。

さらなる研鑽に励んでいきます。







ご相談・お問い合わせは、info@tsuchihashi-solicitor-office.com まで。

不動産、会社、契約、裁判、消費者トラブルなど、身近な問題に対応します。

長野県の松本市、塩尻市、安曇野市を中心に日々奮闘中です。



ひっそりとブログ村ランキングに参加中。

記事が面白かった方も、つまらなかった方も、ためになった方も、そうでない方も。

私の知り合いの方も、全く面識ない方も、ランキングに興味のない方も…

 クリックにご協力いただければ嬉しいです 

にほんブログ村 士業ブログ 司法書士へ
にほんブログ村