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ティーアンドエスの件の続きです。

先日の記事では、最終支払日から5年以上経っていることが結構あるので、時効の援用を内容証明郵便ですれば終わってしまう、ということを書きました。しかし、もしも一部でも返済してしまえばこの時効の援用は使えなくなってしまうので注意が必要です。
先日の相談者は一部だけ支払ってしまいました。それは、下記の「集金予告通知」が本当に怖かったということでした。

相談者に「集金予告通知」なるものを送り、突然訪問して取り立てる、イヤなら下記口座に遅延損害金も含めて全額一括で振り込め、という内容を通知しています。
しかもティーアンドエスからの借入ではなく、別会社に対する借入の取り立てを行なっています。
下記はその通知の内容です。

貴殿は当方より再三再四に渡り送付しております通知に対し、何等誠意を示して頂けませんでした。従いまして、このまま同様の対応では任意に御支払頂けると考えられる余地が無いと判断するに至りました。そこで我々は貴殿に対する債権を訪問・集金による回収手続きに進めさせて頂くことになりました。現時点に於いては、集金対象者リストの作成、並びに費用・日数等の算定は終了し、地域によっては、既に集金対応を開始している所もあります。我々としては、穏便に解決を図ろうしておりましたが、貴殿にその意思は無い様でしたので、貴殿のご希望に沿い、突然の訪問により、交渉・回収を図ることと致しました。貴殿に誠意ある対応が無い以上、我々としては、このまま放置する訳にはいきません。事の解決に至る過程に於いて、訪問・集金に支障がある方は下記金額を下記期日までに一括にて御振込願います。 以上

おどろおどろしい文章で、読むだけでなにやら不安を煽られます。
ちなみに相談者はティーアンドエスから支払いの催促を受けるのはこの通知が初めてで、しかもかつての借金がティーアンドエスに譲渡されていることも初耳ということでした。

そうだとすれば、民法第467条1項により、ティーアンドエスは相談者に借金の譲渡されたから支払え、とは言えないことになります。元の借入先から相談者に、ティーアンドエスに譲渡したことを通知しないと、相談者に請求できません。
砕いて言うと、「ウチからティーアンドエスにあなたの借金を譲渡したよ。これからはティーアンドエスに払ってね。もうウチに払ってもダメだよ。」ということです。

まずはこの通知をしていたかどうかを確認していきたいと思います。

事務所のHPへ

民法第四百六十七条  指名債権の譲渡は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。