私の事務所では相続や遺言に関するご相談がたくさん寄せられます。
父親が再婚しました、そして亡くなりました、父は「妻に全財産を相続させる」という内容の自筆遺言証書残しました、先妻の子の私たちは何ももらえないの?あんなに父の面倒をみたのに・・・。先祖代々の土地はどうなるの?
数年前にこんな相談がありました。
確かに遺言書にはそう書いてあります。逆にそれ以外には何も書いてない・・父親はいったいどんな気持ちでこの遺言を書いたのでしょうか?
この遺言があっても、遺留分減殺請求をすれば全体の2分の1までは取り戻せますよと私はアドバイスしましたが、結局相談者は父親の意思を尊重することにしました。
そして、数年後、後妻さんに介護が必要になり、結局先妻の子が面倒を看ました。でも後妻さんが残した遺言は「自分の甥姪に全財産をあげる」というもの。こんなひどいことがありますか?と相談者が再びやってきました。

相談者と後妻さんがどんな人間関係なのか、他人からは推し量れないものがあります。遺言は自由にできるものです。でも後妻さんが元気でおられるなら、今後の介護のこともあるし、正直な気持ちを話されたらいかがでしょうか?と私はお話しました。
その後、その遺言は撤回されたそうです。

遺言を書くとき、本やメディアなどの情報をもとに自己流で書かれる方も多いと思います。
それで必要、十分な場合もあります。でもやっぱり専門家に一度は相談されることをお勧めします。
役所などで無料相談もやっているはずですから行ってみて下さい。

そして、これから遺言を準備されようとしている方にはお願いです!
遺産を分けない方がいる場合は、その方にも是非なにか言葉を遺してあげてください。
それがあるのとないのでは、遺された方のお気持ちが全然違うと思うのです。
今回の相談者のお父様にも、そうしてもらえたら、また少し状況が違ったのかもしれないなと思う私です。