我々司法書士が扱う自己破産申立は、同時廃止事件が多いのが現状です。同時廃止とは、裁判所が破産財団をもって破産手続の費用を支弁するのに不足すると認めるとき、破産手続開始の決定と同時に、破産手続廃止の決定をすることをいいます(破産法216条第1項)。つまり、簡単に言えば、これといった財産が無くい人は、管財人を選任することなく破産手続きを終結させる、これを同時廃止(同時破産廃止)と言っています。そしてすぐに免責手続きに移行することになるのです。この免責が受けられなければ、借金は残ってしまうので、これは重要な手続きです。
  しかし、免責手続きは債務者が免責拒否の意思表示をしていない限り、破産手続開始の申立てをした場合には、同時に免責の申立てがあったものとみなされます。(破産法248条4項)
 ところで、破産申立中または、その準備中に債権者から訴訟を起こされることが、たまにあります。昔は、免責決定が確定しなければ、強制執行を阻止できませんでしたが、平成17年1月1日施行の改正破産法でこれを改善するため、免責の申立てがあり、かつ破産終結または破産手続き廃止の決定があったときは、破産者の財産に対する強制執行などの個 別執行を禁止することになりました。また既になされている執行や競売に関しても中止します。(同249条1項)
 この新法のおかげで、債権者からの破産手続き中の訴訟提起はだいぶん減ったように感じます。順調にいけば、申立から一ヶ月後くらいには、破産宣告・同時廃止決定が出ているのが現状ですので、債権者もあきらめて、取り下げを余儀なくされるのが現実です。

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