まだ私の事務所が旧役場の近くにあった頃(平成8年以前)の話です。私が相続登記をした権利書をもった女性が訪れました。その方は豊橋に住んでいました。元屋敷に親戚が住んでいるがそこを売りたいから先生私と一緒に買主に会って下さいとのこと。宅地が150坪で300万ぐらいでした。すでに値段の交渉は終っていました。少し安いが親戚だからと思いました。買主の父親のところへ会いに行きました。女性はバスで来ましたので私が車に乗せて事務所より田原方面へ向かいました。その時点で女性の能力を見抜きました。私を頼って正解だと思いました。買主の父親に会い話しをしました。私の所で登記はしないとのことでした。やっぱりと思いましたが、私はその男の話がいい加減で納得出来ませんでしたので、かなり強い言葉で言いました。いいか全額持って来いよ、100万だけじゃだめだぞ、とはっきりと確認をして帰りました。売買の日、同業者の先生のところへ行きました。息子の嫁と父親が先におりました。司法書士が売主、買主に分かれての豪華な立会いです。私が全額持ってきたかと尋ねました。すると100万だけだと言いました。100万だけでは登記はできないとこの前言っただろう。と私が怒って言いました。内心こっちはお前のためにボランティアできてるんだぞといいたかった。息子の嫁にも残金を持ってきて下さいすぐに登記ができますからと言いましたが、下を向いたまま黙っていました。女性は登記をすれば残りは必ず貰えるからと言いました。余程お金が必要なんだと思った。私は司法書士が二人もいてこんな登記をすれば裁判になるぞと、同業者の先生に強く言いました。するとその先生は、私は裁判になっても一切責任は取らないし、裁判に出て証言もしない、とはっきり言いました。本当にこの男は司法書士とはとてもおもえぬ無責任な男だ。女性は100万もって帰りたいと言いましたが、私は無理やり連れ出し帰ってきました。司法書士が二人もいて立会いして裁判になればしゃれにもならない。二日後その土地の隣地の方から電話があり、私が50坪を坪10万で買ってもらうように話をつけました。すぐに調査士の弟が測量に行きました。するとその話を聞いた父親が近くの男と二人で私の事務所にやってきました。即、全額払って買いたいとのこと、勿論私は大声で、遅い 遅い 遅い 遅いわ と、怒鳴ってしまいました。その時、残った土地100坪を300万で買えと言いました。それなら買うのをやめると言いましたが、2,3ヶ月後に息子夫婦がどうしても買いたいと言って来ました。息子さんのお嫁さんにあの時全額もってこればよかったのにね、と言ました。話を聞くと100万ですます予定だったと言いました。この登記がすんなり行っていれば私は絶対ボランティアでした。一円も入らなかったと思います。この同業者の先生は私にとっては本当に貧乏神です。渥美町の方に言いますが代書の仕事で無報酬の仕事は結構あります。全部お金になるのはバイトで仕事をするコンビニの店員さんだけですよ。