前回は親子の利益相反についてみていきました。

今回もその続きです。

前回紹介した事件で最高裁は「親権者は子の財産上の地位に変動を及ぼす一切の法律行為につき子を代理する権限を有しその権限を濫用した法律行為を行った場合、その行為の相手方が濫用の事実を知りまたは知り得るべき時はその法律行為は子には及ばない」としながらも「しかし、親権者が子を代理してする法律行為は、親権者と子との利益相反高2にあたらない限り、それをするか否かは子のために親権を行使する親権者が子を巡る諸般の事情を考慮してする広範な裁量にゆだねられているものとみるべきである」と判事し子Xの主張を退けました。

ポイントとしては①親権者が親権を乱用した場合、相手方がその濫用を知りまたは知り得るべき立場にあれば、子には法律効果は及ばない②しかし、親権者の権限は広範であり子の利益を無視して自己または第三者の利益を図ることを目的としてされるなど、親権者に子を代理する権限を与えた法の趣旨に反する特段の事情がない限り親権の濫用には当たらないの2点になります。

次回から少し趣旨を変えて遺族年金を見ていきます。

ここまで読んでいただきありがとうございます。



藤原司法書士事務所

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